一眼で色々と撮影をしていると立ちはだかるのがデータ管理。
今回は写真管理という点からみたクラウドストレージの簡単な比較とか使ってみた感想です。
写真のバックアップを取ろう
写真を撮る人にとってバックアップをどこに置くのかというのは悩みのタネになることもあるのではないでしょうか。
私は最初の頃メインPCの中に「写真」というフォルダを作成してそれだけで管理してました。
今は基本クラウドと物理ストレージのダブルでバックアップ体制
クラウドストレージで運用し始めていてからしばらくはクラウドのみという感じでバックアップを取っていたのですが、最近は物理ストレージでのバックアップも取り、2段構えにしています。
その理由としては下記の2点です。
- クラウドストレージのサービスはいつ無くなるかわからない
- 物理ストレージだけだと破損してアクセスできなくなるかもしれない
クラウドストレージはかなり便利な半面、サービス提供者がプランを変えたり、廃止したりするなど方向性がガラッと変わるとそこに保存しているファイルをどうするか問題が発生します。
そのため、使っていたクラウドストレージが使えなくなったとしても物理ストレージの方から引き出せるようにしていますし、仮に物理ストレージが破損したとしてもクラウドストレージからもデータにアクセスできるようにしています。
最近はHDDもかなり安くなっているので数TBの容量であっても割と買いやすいお値段にもなっています。
バックアップ用として割り切ればSSDのようにスピードを求める必要性は少なくなるため、安価で大容量のHDDでバックアップというのがコスト的にも良い感じです。
クラウドストレージを使うにあたって
クラウドストレージサービスは現在かなり多く存在します。
今回は私が使ったことのあるサービスのみにピックアップしますが、大手サービスばかりなのでこれからクラウドストレージの運用を考えている人は今回挙げる中から選んで特に問題ないと思います。
私が今まで使ってきたのはDropbox、Google Drive OneDrive、Amazon プライムフォトの4つです。
ただ、Dropboxに関しては写真のバックアップとして本格的に使用したことはないので今回の比較はDropbox以外で行います。
それぞれの簡単な機能紹介とか比較など
Google フォト
もしかしたら一番使ってる人が多いんじゃないかというサービス。
Androidを使う時にGoogleアカウントは必須ですし、その際にストレージも付与されるので知らないうちに使っているということもあるのではないでしょうか。
容量は実質無料&無限だったんです。
凄いじゃん。
じゃあもうGoogleフォトで決まりじゃんと思うかもしれませんが、それはまだ早計です。
そう。実質無料&無制限だったという過去形です。※1正確にはこれからの話ですが
正確に言うと2021年5月末で画像の無料・無制限バックアップサービスを終了すると明言しました。
[sanko href=”https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2011/12/news057.html” title=”Googleフォトの容量無制限無料バックアップ、2021年5月末で終了” site=”ITmedia”]
これは結構衝撃的な内容だったので写真趣味以外の人でも嘆いている人が多く見受けられました…
ただ、2021年5月末までにアップロードした画像に関しては今回のポリシー変更は受けないとのことなので、まだ焦る必要は無いです。
6月末以降はストレージサービスを変えるのか、それともGoogle Oneの有料プランに契約するのかなどは選ばなければなりませんが、今のところ考える猶予はありそうです。
現在のGoogleフォトの仕様
2021年5月末で無料&無制限は終わってしまうけどとりあえずもうGoogleフォトを取り急ぎ使いたいよ!と考えている方はこちらを参考にしてください。
無料領域で使おうとするにはアップロードする際のファイルサイズを制限する必要があります。
アップロードできるサイズは「高品質」か「元のサイズ」という2種類。
この高品質は1600万画素の写真と1080pの動画というサイズに変換されます。
よって、一眼レフなどで撮影した写真はサイズがかなり圧縮されることになります。
一応、劣化は最小限に防いでクオリティを維持したままにしますと言っていますが、それでも本来持っている情報が削減されてしまうというのはちょっと使うの躊躇します。
オリジナルサイズでアップロードする場合はGoogle Driveの領域となるので、無料の15GBで収めるか別途追加容量を購入するかということになります。
こう考えるとGoogleフォトは一眼ユーザーではなく、スマホで写真を大量に取る人向けですね。
OneDrive
OneDriveはMicrosoftが提供しているクラウドストレージです。
かつてはSkyDriveという名前でした。懐かしい。
このクラウドストレージはGoogle フォトのように一定のサイズ以下であれば容量に加算しないというものはなく、純粋に追加していったファイル容量がそのまま反映されます。
しかし、無料の領域は5GB。
よって、あっという間に容量がいっぱいになります。
しかし、OneDriveはOneDrive単体で使うというよりOfficeサービスと組み合わせて使えるのがメリットがあります。
Googleも一応ドキュメントやスプレッドシートをオンラインで利用できますが、やはりそのような領域はMicrosoft Officeが覇権を握っているので互換性などを考えると純正で使いたいです。
Office OnlineはMicrosoftアカウントを取得すれば無料で使用できるので、Office買うお金がないけど、一時的にOfficeを使いたいなどという大学生などにおすすめ。
そして、余裕があればデスクトップ版もダウンロードできるOffice365を契約するといいでしょう。
こっちを使うとOneDriveも1TB付属されるので一気にお得感が増します。
私も以前はOffice365 soloに契約してOneDrive上で全部のデータを管理してました。
OneDriveを本格的に使おうという人はOfficeソフトをどの程度使うかという事を考慮して契約するといいです。
だけど良い面ばかりではありません。
OneDriveはGoogle Driveなどに比べて同期がかなり不安定&速度が遅いです。
私みたいに写真は殆ど一眼の写真(しかもRAW撮影中心)しかない場合は、一回の撮影が終わってバックアップを取る時に恐ろしいほど時間がかかります。※2一晩放置して朝確認したら同期エラーになってるなど結構ありました。
このあたりは大容量&大量にデータの行き来をさせるユーザーにとって不満が出そうな部分。
時間が経てばバージョンアップ等で、良くなるかなと思っていましたが、結局未だに解決してない気がしますね。
Amazon プライムフォト
現在写真のバックアップとしてメインに使っているのがAmazonプライムフォトです。
このサービスの一番の魅力は画像ファイルなら容量無制限で1ファイルあたりのアップロード制限もないところです。
しかし写真以外のファイル(テキストや動画)は使用容量にカウントされるので注意してください。
無料ストレージは5GBです。
私がAmazonプライムフォトに目をつけたきっかけは、クラウドストレージの運用を色々考えていた時に写真ファイルだけで800GBを超えており、OneDriveの1TBがパンパンになってしまっていたことでした。
ちなみに2020年現在で3TBくらいです。どう考えてもAmazonプライムフォトしか選択肢がない…
元々Amazonプライム会員ということもあったので、一応追加料金なしで利用できましたし、そこまで心と財布の負担は感じませんでした。
アップロード速度に関してもOneDriveよりも速いしそこそこ使えます。
それにしてもAmazonプライムはホントお得ですね。
一般会員とプライム会員の差が激しすぎる
クラウドストレージの使い分け
現在はAmazonプライムフォトを中心に写真のバックアップをしてますが、上記のように動画ファイルなどは容量無限というわけではないので、クラウドストレージを使い分けてます。
Amazonプライムフォトは本当に写真のみ(RAW・JPRG)で他のファイル(テキスト・動画など)はGoogle Driveを使用してます。
以前はAmazonプライムフォトとOneDriveの組み合わせだったのですが、どうしても同期エラーが気になってしまったので比較的動作が安定しているGoogle Driveに切り替えた形です。
Amazon プライムフォトは若干UIが使いにくい
以前よりはかなり良くなってきたのですが、まだ若干Amazonプライムフォトは使いにくいなと感じる場面はあります。
例えばGoogle Driveでは頻繁にアクセスをするフォルダやファイルにスターをつけてアクセスをショートカットすることができますが、Amazonプライムフォトにはそのような機能がありません。
そのため階層が深いフォルダにアクセスをする場合はかなり面倒に感じることがあります。
まあ、バックアップメインなので特に不便はしていませんが。
番外1:ある意味最強なのがAdobeのLightroom
ここまでバックアップと言う観点で各クラウドストレージについて感想を書きましたが、実は一番使っている写真管理ソフトはAdobeのLightroomです。www.adobe.com
LightroomはAdobe CCに契約するとスマートプレビューをモバイルアプリで同期できるため、写真管理に関してはもっぱらLightroomばかり使ってます。
通常の写真管理ソフトだとオリジナルデータがないと開けないことが往々にしてありますが、スマートプレビューは作成するとオリジナルファイルがなくても開けることができるので容量を圧迫しなくて便利。
いつもの私のルーティンはこんな感じ。
①:撮影
②:RAWデータをLightroomに読み込んでスマートプレビューの作成、コレクションの作成
③:AmazonプライムフォトにRAWデータのアップロード(動画はGoogle Driveへ)
その後の補正作業や写真管理はLightroomで一貫して行っています。
ただ、この機能はAdobe CCじゃないと使えないんで注意してください。
番外2:AppleユーザーはiCloudもあり
写真専用のクラウドストレージというわけではいですが、もっぱら撮影はiPhoneだよって人はiCloudで良いと思います。
プランに関しても50GBで130円なのでかなり手は届きやすいです。
写真は連写しまくるし、動画も長回しをバンバンするという方はひとつ上の200GBプランもありますが、こちらでも400円
一番上のプランになるとGoogleDriveなどと同様に2TBになりますが、流石にiPhoneだけで2TB使うユーザーは少なそうです。
ちなみに私はそこまでスマホで写真を撮る人間ではないですが、それでも今までの写真の蓄積などもあるので無料分のストレージでは耐えきれなくなり、現在は50GBで契約しています。
iCloudの良いところはiPhoneで撮ったものが自動的にアップロードされていくので、例えば写真はiPhoneで撮ったけどSNSへのアップロードや友人への送信はMacで行いたいという時にすぐファイルを同期してくれることです。
他のクラウドストレージでも撮影した写真を自動的にアップロードする機能は備わっていますけど、iCloud経由でiPhoneからMacへ同期されるスピードは体感としてかなり早くて安定しています。
今後のデータ容量はどうなるのか
動画に関しては4Kが当たり前になり8Kも見えてきました。
写真に関しても1億画素や6,000万画素なども出てきているのでデータ容量はどんどん増えていく一方です。
これから使うカメラの容量が増えていくだけではなく今まで撮影した写真も残しておかなくてはいけないので、容量が増えていくことはあっても減るということはほぼ皆無と言えるでしょう。
幸いなことにクラウドストレージも昔より大容量プランが安くなったり、物理ストレージの価格も低くなっているのでストレージが切迫されてやばいという状況は回避しやすくなりましたが、コストを掛けないと運用は難しいという時代になってきました。
Amazonプライムフォトもいつまで無制限でやってくれるかなーとは思っているので、最終的にはNASの構築に行き着きそうです。
NASであれば色々とやり放題ですし。