GRIIIが発売されてから2年間が経過した
2019年3月15日にRICOHからGRIIIが発売されたので、早2年が経過しました。
私は元々GRⅡの購入検討をしている時にGRIIIの発売開始と被ったためすぐさま予約をして発売日からガンガン撮影で利用しています。
今ではFUJIFILMからX100Vが発売されましたが、当時はX100Fとどっち買うかなーと悩んでいましたが、最終的に購入したのはGRIIIです。
GRIIIでどのくらい写真を撮った?
GRIIIを購入してからは本当にほぼ毎日持ち歩いています。
GRIIIの使用用途として通勤中のスナップというのも含まれていましたので、基本的には通勤カバンの中には入ったままですし、休日も別のカメラを持っていくにしてもGRIIIは必ずカバンに入れています。
そのため結果としてこの2年間で最も利用したカメラがGRIIIとなりました。
発売してから撮影した枚数は下記のとおりです。
2年で約4,500枚ほど撮影していました。
この撮影枚数の中には例えばスポーツ撮影なども含まれていますので、α7IIIやα7RIIIは枚数はそこそこあるものの、撮影回数という点ではGRIIIよりも確実に少ないです。※1E-M1 MarkⅡもひっそり買ってましたが用途に合わなくて2週間くらいで売却してしまいました。
連写とかはせずに単純にスナップ撮影だけの使用でここまで撮影しているならそこそこ撮ったのではないでしょうか。
長期間使って実感するGRIIIの良さ
とにかくコンパクト・軽量
GRⅢは期待を裏切らないフットワークの軽さを実現してくれました。
ポケットに入るくらい小さくて軽いので持ち運びに負担を感じたことはなく、小さいカメラバッグにGRⅢと財布とかだけを入れて済ますこともできます。
ちなみにこのカメラバッグはマンフロットから出ているNEXTコンパクトメッセンジャーというカメラバッグです。
容量はそんなに多くないので一眼を入れると他の物が入らなくなってしまうため、買ったは良いけど微妙に使い道に困っていたところでしたが、GRIIIのおかげで日の目が当たることとなりました。
私は色々と持っていきたくなる人間なので荷物が大きくなりがちなのですが、GRⅢのおかげで極限までコンパクトに収めつつも必要最低限の荷物は持てるという状況が実現に。
例えば蒔絵レンズとかパンケーキレンズをつければ一眼でもコンパクトなボディになりますが、流石にポケットの中には入りません。
これはGRⅢの圧倒的なアドバンテージになりうると感じています。
特にこういう場面は役に立つなと感じたのが家族で外出した時とかですね。
結構早いAF
AFに関しては最初の頃から暗所のAFがちょっと苦手とか色々言われていましたが、ファームウェアのアップデートなどで体感としてはかなり良くなった気がします。
というか元々そんなに酷評されれるほどひどくないです。
普段私がスナップ撮影をする時は、パンフォーカスの時はF5.8とかF8まで絞ってオートエリアAFでパシャパシャと撮ることが多いです。
スナップ撮影をしている時は「この瞬間しか撮れない!」という場面に出くわすくともあるので、AFエリアを選ぶ時間も惜しい時がありますし、そのようなある意味雑な操作方法であってもフォーカスは合わせてくれるのでそこそこ信頼してます。
ただ、やはり被写体と背景の色によっては悩みだすシーンもあるため、そのときだけセレクトAFを使うという形です。
画質の良さ
GRⅢで画像を検索すると当然のことながらスナップ撮影の写真が多く出てきて、全体の雰囲気としてもパキッとした写真が多いです。
実際GRⅢはそのような絵が得意だとは感じていますが、開放で撮影した時のボケ感も結構私は好きです。
28mmということで広角域の焦点距離になりますが、被写体との距離を近づけたポートレートとかでも全然使えます。
家族の写真とか結構GRIIIで撮影してますが、「これは良い写りしてるなー」って思うことは多々あり。
また、35mm・50mmクロップをしても画質が良いこともGRⅢの良いところ。
これについては違う記事で紹介もしています。
夜景にも強い
最近のAPS-Cセンサーということもあり、そこそこISOを上げてもノイズが目立つことはありませんが、何よりも手ブレ補正が強いのでISOがそこまで上がりません。
シャッタースピードを1/10以下くらいに設定すると流石にシャッターを押す時に気合を入れてブレが少なくなるようにがんばりますが、個人的には1/5くらいなら割と打率は高めです。
流石に夜でも被写体をバシッと止めて撮影したいのであればシャッタースピードを上げざるを得ないため、必然的にISOは上がりますが3200程度までなら結構戦えます。
上の写真はISO3200で撮影していますので最初に紹介した2枚よりはノイズが目立っています。
ただノイズ除去などはかけていない状態となりますので、現像ソフトでノイズ除去を行えば3200くらいなら十分使えるレベルの画質になります。
本当に静かなシャッター音
GRIIIのシャッター音は本当に静かです。
個人的には大きいシャッター音も「写真撮ってるぞ!」って感じがして好きなのですが、必ずしもそれがどの場面にも適しているとは思いません。
自分の存在を消しながらのスナップ写真を撮りたい。周りに意識されないように撮りたいという時は静かなシャッター音の方が雰囲気を壊すことはないです。
特にご飯の写真を撮る時はスマホの大きいシャッター音を鳴らすのは恥ずかしいし、かといって一眼をわざわざ出すか?という葛藤に悩まされることがあったのですが、GRIIIなら静かにサッと撮影することができます。
エレガント。
GRIIIだからこそ撮れる写真に多く出会った
GRⅢを買ったことによってカメラを持ち出している時間が増え、今までならカメラを出すのが億劫だった場面でも積極的に使えるようになりました。
意外といけるポートレート撮影
ポートレート撮影といってもガチガチにライティングをセッティングして撮る形ではなく、家族などと過ごしている時に何気なく撮影する感じのポートレートで使うことがメインでした。
GRⅢには瞳AFはついていないものの、顔認証は搭載されていて意外と認識はしっかりしてくれます。
GRⅢで撮った作例
作例と言っても撮って出しではなくLightroomで現像しているのであくまでも「こんな風に撮れるのか」という感じで見ていただければと思います。
ただ、明るさなどを調整しただけで色味を大きく変更してはいないです。
全体的にデフォルトでパキッとした今風の写り方をするので硬い被写体などとの相性が非常に良く、抜けの良い写真が多く撮れます。
コンデジならではの専用設計レンズの性能とセンサーのチューニングの良さを感じますね。
GRIIIを使い始めてから変化した撮影スタイル
GRIIIを使い始めるまではあまりコンデジという存在に手を出してきませんでした。
というのもコンデジはやはりセンサーサイズが小さいものが多く、撮影をするというよりは記録用としての印象が強かったからです。
ただ、GRIIIを使い始めてみると画質面では十分過ぎるほど綺麗ですし、コンデジ=記録用という印象は今ではありません。
結果的に自分の中で何が起きたのかというと撮影スタイルが結構変わりました。
今までもマイクロフォーサーズは何度も購入しましたし、コンパクト機材は元々好きなんですけど、コンデジだけでその日の撮影を完了させるという形が多くなりました。
GRIIIだけで撮影することもあれば、SIGMAのdp2 Quattroと組み合わせることもあります。
28mmと45mmですからね。スナップにはちょうど良い組み合わせです。
とにかく、一眼を持ち運ぶ機会が圧倒的に減ったというのがGRIIIを買ってからの大きな変化だと思います。
「コンデジでここまで撮れるのか」と思わせてくれたきっかけですね。
段々と一眼を持ち運ぶ回数も減ってきているので、本当に去年や一昨年と比べてガラッと変わりました。
おかげで荷物はかなり軽くなりましたが。
GRシリーズはそこまで新機種のリリースまでのスパンは短くないので1回買ったら次の3年くらいは後継機の影に怯えながら使うことは無いと思います。
また、同じようなカメラは他社もなかなか出さないのでGRIIIは唯一無二なカメラとも言えます。※2富士フィルムのX100シリーズも同じ単焦点レンズの高級コンデジですが、ズボンのポケットにも入るサイズというのはGRシリーズならではですね。
GRIIIが合わないと思われる人
GRⅢを買うか悩んでいる人の中で「そもそも自分にはGRIII合うのか?」と思っている人もいると思うので、私なりに感じたGRⅢが合わないと思う人を考えました。
28mmの画角が合わない
GRⅢは画角が28mmとなるので少し広角気味です。
広い画角での撮影が得ではない、あるいはあまり好きではないという方には根本的に合うことはないでしょう。
もう少し狭い画角がいい場合はFUJIFILMのX100シリーズが候補となりますかね。
ただ、多少画素数は削ってもOKという人は35mm・50mmクロップ運用もありです。
ファインダーを覗きたい
ファインダーを覗いて撮影しないと写真を撮った気分にならないという人にもコンデジの形態をしているGRⅢは合わないでしょう。
一応外付けのファインダーもありますが、それを取り付けるとGRⅢのコンパクトさが損なわれてしまうため、そこまでしてファインダーを覗きたいかというのはやや疑問に残るところです。
シャッターを押した感覚が欲しい
GRⅢは良くも悪くもシャッターを押す感覚は静かです。
シャッターを押したぞ!という感覚が欲しい方はGRⅢだと物足りなさを感じるかもしれません。
私自身もずっとGRIIIだけで撮影していると一眼使いたいなと思うタイミングは必ずきますし。
GRⅢはクセはあるけど思ったよりも使いやすい
GRIIIは「28mmという広角の短焦点レンズを搭載しているコンデジ」という字面だけでも扱いにくそうな印象を与えるカメラですが、実際使ってみると思ったよりも使いやすかったというのが印象です。
流石に万人受けするカメラではないですが、APS-Cセンサーの28mm単焦点を付けたカメラがポケットの中に入ると考えると非常にお買い得に感じますし、一眼では実現不可能なことをGRⅢはできてしまいます。
どのくらい使うかわかんななーって思いながらも買ったら1番使うカメラになっている可能性が高いのがGRIIIというカメラなのです。
発売から2年経って少し値段も落ちてきましたので気になる方はまずカートに入れてみましょう。
余談:GRⅢのストリートエディションとは違いについて
2020年の7月にRICOHはStreet Editionというバージョン違いを販売開始しました。(現在は既に新品の販売終了しています。)
ボディカラーがブラックからメタリックグレーになりリングは山吹色となっています。
これはこれでかっこいいですね。
ただ、機能面については通常のGRⅢと全く同じです。
そのためこちらのストリートエディションを購入する方はシンプルに「デザインが好きか」を基準に選べば問題ないです。
もし少し安く買いたいということなら販売から時間が経っている通常のGRⅢの方がおすすめ。