α7RIIIが発売されたのは2017年11月で私が購入したのは1年後くらいとなるので大体2年ほど使っております。
用途としては風景写真だけに限らずスナップやスポーツでも使っているので本当に多種多様な撮影に対応できるカメラということを実感してます。
今回はα7RIIIを使い込んでから「あれ?α7RⅡって当時思っていたよりも結構いいカメラなんじゃない?」と気がついたという記事です。
当時α7RIIIを買った理由
当時私はSONYのカメラをα7Ⅱ→α7RⅡとリプレイスしていて、NikonのD500も持っていました。
ただ、NikonのFマウントは先行きが不透明でしたし、Zのカメラも初代のカメラの出来上がりを見た時は「このままNikonにつぎ込むぞ」とは流石に感じなかったです。
そこでいっそSONYのカメラをスペックアップさせて動体撮影用としてだけ稼働していたD500やNikonレンズ群を売却してα7RIIIを購入しようと思ったのです。
その時はすでにα7IIIが発売されていて、順当に考えるならばα7IIIの買い足しだったのですが、動体撮影でも使う前提として考えた時に高画素でのクロップが利用できるα7RIIIが良いと判断して購入に至ったわけです。
その後時期を見てα7RⅡを売却してα7IIIを購入するのですが、それはまた数ヶ月後の話です。
α7RIIIからα7RⅣに乗り換えていない理由
α7Rシリーズは現在4代目のα7RⅣが販売されており、より高画素の写真を撮りたいと思うなら乗り換えが必須でしょう。
ただ、現状私は乗り換えをしていません。
その理由は下記の3つです。
・6,000万画素の写真は現状必要性を感じていない
・高感度耐性
・記録メディアの問題
それぞれの理由について説明をします。
6,000万画素の写真は現状必要性を感じていない
マイクロフォーサーズ、APS-Cに関しては高画素化の流れはさほどありませんが、中判・フルサイズに関しては高画素競争が少し激化しています。
4000万画素台のカメラはごろごろ出てきていますし、スタンダードな2,400万画素のカメラは低画素カメラのジャンルに足を突っ込み始めています。
それで、α7RⅣは有効画素が6,100万画素という超高画素センサーを積んでいるのですが、現状私自身が6,100万画素の必要性を感じていないというところが最も手を伸ばせない要因となっています。
α7RIIIの4,200万画素でもかなり満足感はありますし、クロップをしたとしても十分な画素数は確保できます。
展示会で大きくプリントをするようなこともしないため、6,100は「現時点」必要ないかなと思っています。
ただ、あくまでも現時点なので色々と環境が変われば必要に感じるかもしれません。
高感度耐性
私はα7RIIIを動体撮影でも利用するのでα7RⅣになって高感度耐性が少し落ちてしまっているのは気になっています。
画素をかなり上げたので高感度耐性が落ちてしまうのは仕方のないことですが、野外だけではなく屋内や動体撮影することが多い私にとって同じレベルの高感度耐性が確保できないのであれば運用上厳しいなーという感じ。
当然、普段からISO1600以下しか使わないぜ!というような方には全く問題ありません。
記録メディアの問題
α7RⅣのすごいところとしては画素数を上げたのに連射速度もキープしたということです。
それだけで賞賛すべきなのですが、問題は記録メディアのスペックが追いついていないということです。
どんなにα7RⅣの連写が早くてバッファ開放の性能が良かったとしても、記録メディアがそこに追いついていないのであればスポーツ撮影での運用は厳しそうだなと感じています。
これについてはジェットダイスケさんも動画で言及しています。
今後CFexpressへの対応のアップデートなどがあればかなり解決に向かうんでしょうけど、そもそも設計時に対応不可能な構成でしたあらこの問題はα7RⅤまでお預けとなります。
ちなみにα7RIIIであればSDカードで最も書き込み速度の速いカードを選べばストレスなく撮影ができます。
要するにα7RIIIのバランスの良さがすごい
比較対象としてα7RⅣを引き合いに出してしまったので、α7RⅣが嫌いな人みたいに感じてしまったかもしれませんが、要するにα7RIIIが販売から数年経った今も高画素・高感度・連写のバランスが 良いということです。
確かにAF性能などはα7III・α7C・α7RⅣなどと比べてしまうと若干怪しい部分はありますが、私自身スポーツで十分使える性能だと感じていますので、α7RⅣの問題点などを全部解決してこない限りα7Rシリーズの買い替えはしばらくなさそうです。
ちなみにスポーツ撮影はMCー11を使って十分な性能と感じることができるほどなので純正レンズであれば全く問題ありません。
α7RIIIでスポーツ撮影をするとクロップ耐性があるので非常に助かっています。
α7RIIIと同等の画質が得られるα7RⅡを今買うのはあり
α7RIIIはAF性能や連写性能が良くなったモデルであって、基本的な画質の面においてはα7RⅡと変わりません。
厳密には第2世代と第3世代でチューニングが入っているのかもしれませんが、正直なところ写り方そのものは同じように感じます。
そして今α7RIIIとα7RⅡの価格差を見るとこのようになっています。(記事執筆時のキャプチャです。)
α7RIIIの中古が16万円台まで落ちているのもびっくりですが、α7RⅡは10万円台まで落ちています。
おそらくヤフオクなどで探せば10万円を切る価格で購入することもできるのではないでしょうか。
10万円で4,000万画素のカメラが手に入るとは良い時代です。
4,000万画素超えのカメラを比較
4,000万画素超えのカメラというのはα7RⅡ以外にもあります。
そこで、本当にα7RⅡが現時点でコストパフォーマンスの良いカメラなのか簡単に比較をしていきたいと思います。
カメラ | α7RⅡ | D850 | Z7 | S1R | 5Ds R |
発売日 | 2015年6月 | 2017年8月 | 2018年8月 | 2018年9月 | 2015年2月 |
画素数 | 4,360万画素 | 4,689万画素 | 4,689万画素 | 5,044万画素 | 5,300万画素 |
中古価格 | 105,800円 | 182,800円 | 178,000円 | 215,466円 | 145,024円 |
厳密に比較をするならR5とかZ 7Ⅱとかもありますが、新機種ですし明らかにα7RⅡと比較するには釣り合っていないので今回は省きました。
あくまでも型落ち or 数年前の機種というところで比較です。(S1Rは型落ちではないですが数年経過しているので入れています。)
こうしてみるとα7RⅡは同じような高画素機と比較するとかなり中古の金額差があるように感じます。
Canonの5Ds Rも同じ年に発売されていますが、色々なレビューを見ていると結構扱いに苦労されている方がいるようです。
また、今回はあくまでも「画素数」でのコスパというところだけで比較をしているので、本来なら「自分のレンズ資産が活かせるマウントなのか」「動体撮影は必ずレフ機が良い」「自分の好きな色味と合っているか」とか色々なこだわりポイントも鑑みての選択となるので、画素数の割に安く買えるからα7RⅡがベストな選択という結論にはなりません。
D850とかかなり良い機種ですしね。レフ機の完成系だと私は感じています。
ただ、結果として4,000万画素という領域を手軽に始めやすいのはα7RⅡということになります。
それは現時点では揺るぎないものだと思います。
α7RIIIとα7RⅡに向いている人まとめ
色々と書いてきましたが、ここで簡単向いている人の項目をまとめます。
【α7RIIIに向いている人】
- 動体撮影をする人
- なるべく最新のファームウェア恩恵を受けたい人
- バッテリー持ちが気になる人
- フォーカスのポインターが欲しい人
対してα7RⅡに向いている人は下記の項目に当てはまる人です。
【α7RⅡに向いている人】
- 安価に高画素機を体験したい人
- メイン機が別にあってサブとしての運用も視野に入れている人
- バッテリーは常に数個持ち歩く人
- スナップ撮影や風景メイン
α7RⅡでも瞳AFは使えるのでポートレートはどちらも楽に撮影できます。
しかし、AF精度ではα7RIIIの方が良く、α7RⅡだとたまーにピントを外すことがあるようです。(α7RⅡでポートレートを撮影している方が嘆いていました)
基本的には万能機として使いたい場合はα7RIIIが向いていて、ある程度用途を狭めて使う予定であればα7RⅡで十分すぎるくらい活躍はしてくれます。
実際私はα7RⅡでもMC-11経由のレンズで動体撮影とかもしていたので、できないことはないと思います。
ただ、α7RIIIの方が快適ということは間違いないです。
安価に高画素センサーを体感するにはα7RⅡはおすすめ
人によって「宗教上SONYは使わない」とか「ミラーレスは使いたくない」という方もいるかもしれませんが、そうでない方にとってはα7RⅡは非常に良いパートナーになってくれるカメラだと思います。
10万円ちょっとで4,000万画素が使えるというのは比較表のところでもわかるとおり、現状α7RⅡのみです。
マウントアダプターとかを使えばEマウントはCanonレンズも利用できるので、AFの使い勝手などに対して特にこだわりがない方なら意外とすぐに使える環境が整うのではないでしょうか。
一度高画素機を使うと「もう高画素機は常に手元に置いておきたい」と感じると思います。
今後4K・8Kが当たり前のような世の中になった時でも鮮明な写真として残しておける高画素機は今だからこそ手に入れておきたいカメラです。