DxO PureRAWとLightroomのノイズ処理能力の比較をしてDxO PureRAW導入を決めた話

DxOの現像ソフトといえば昔からノイズ処理に強いという特徴がありました。

私も昔に導入を試みたことがあるのですが、当時はソフトの処理速度があまり早くなく、Lightroomのノイズ処理と比較しても「まあ手間を考えたらLightroomで対応した方がいいか」と判断したので見送っていた過去があります。

ただ、最近新しくDxO PureRAWというソフトがリリースされて結構良さそうな印象を持ちましたので久々に比較テストを実施。

いざ試してみたら予想以上に良い結果が得られたので本格導入を決意いたしました。

今回は私が行ったDxO PureRAWとLightroomのノイズ処理の比較を記事として残したいと思います。

DxO PureRAWが気になっている方のご参考になれば幸いです。

DxO PureRAWの導入と使い方について

まずDxO PureRAWを使うには公式サイトよりダウンロードすればOKです。

公式サイトトップの「ダウンロード」をクリックしてインストールへ進んでください。

ダウンロードをしても無料期間があるのでいきなり購入をする必要はありません。

ソフトを起動時に「デモ版を試す」という項目が出てくるので、それをクリックすればデモ版として現像を試すことが可能です。

なるべくギリギリまで試したい人や、支払いを少しずらしたい人は無料期間が終了した後に本当に購入するか判断すれば問題ないです。

DxO PureRAWとDxO PhotoLabの違いについて

ちなみにDxOの現像ソフトにはDxO PureRAWとDxO PhotoLabというソフトがあります。

機能や価格が違うので自分に必要な機能はどこまでなのか確認してから購入するようにしましょう。

DeepPRIME機能 その他現像機能 価格
DxO PureRAW 12,900円(キャンペーン期間なら8,998円)
DxO PhotoLab ELITE 19,900円
DxO PhotoLab ESSENTIAL 12,900円

まずDxO PureRAWは高性能なノイズ処理機能があるDeepPRIMEに特化したソフトとなっており、一般的な現像処理ができないソフトです。

そのため、現像のワークフローとしてはDxO PureRAWからDNGファイルを生成してLightroomへ読み込みをするという流れになります。

対して、DxO PhotoLabはDeepPRIME以外の現像機能もついているので、DxO PhotoLabだけで最後まで現像を完結することが可能です。

ただ、ここでも注意が必要ですが、DxO PhotoLabの安い方のプランであるDxO PhotoLab ESSENTIALには目玉機能であるDeepPRIMEが入っていないです。

考えるのが面倒な人は全入のDxO PhotoLab ELITEを購入すれば問題ないですが、あくまでもノイズ処理だけしたいなって人はDxO PureRAWだけ買うのが安く済みます。

DxO PureRAWの使い方

ソフトを起動すると下のような画像が出てきます。

ここにファイルをドラッグして読み込みをしたあとに、左上の「画像を処理」をクリック。

そうすると処理内容の選択と推定処理時間、保存先などが選べます。

基本的にはDeepPRIMEにしてDNGにすれば大丈夫です。

実際にDxO PureRAWのDeepPRIMEとLightroomのノイズ処理を比較をしてみた

で、ここからが本題です。

公式サイトのサンプルからは結構効果がありそうに見えますが、実際に自分が撮る被写体にどれほど効果があるかは試してみないと購入の判断はできません。

今回は特にISOが上がりやすい3つのシチュエーションで画像を比較してみました。

また、比較の仕方は3パターンに分けています。

  • 「DeepPRIME適用」と「ノイズ処理0」
  • 「DeepPRIME適用」と「Lightroomノイズ処理40」
  • 「DeepPRIME適用」と「Lightroomノイズ処理70」

まずはシンプルにノイズ処理を全くかけていない状態とDeepPRIME適用後との比較です。

その他の2つでLightroomのノイズ処理を40と70にした理由は下記の通りです。

Lightroomでノイズ処理40にした理由
Lightroomのノイズ処理を行う際にディティールを破綻せないギリギリの数値
Lightroomでノイズ処理70にした理由
DeepPRIME適用後の画像と比較して、Lightroomで同程度のノイズ処理を行うための数値

私自身Lightroomでいつも現像する時にノイズ処理を15~40で設定することが多いです。

「このくらいがギリギリだなー」と思う範囲の数値ということなので、ここはかなり主観が入っていると思いますが、実際これ以上増やしていくと塗り絵感がものすごくなります。

また、DeepPRIME適用後の画像と比べて見た時にだいたいLightroomのノイズ処理70と同程度くらいの印象を受けましたので、それに合わせた比較も入れてます。

ノイズ70との比較はノイズ感を見るというよりは、どこまでディティールが残っているかに注目してください。

パターン1:動物園

動物園はシャッタースピードをある程度上げますし、意外と暗いシーンが多いです。

特に鳥などエリアは光が入りにくようにエリア設計されていることも多いのでISOも必然的に上がります。

使用機材と設定
ボディ:Nikon D500

レンズ:SIGMA 150-600mm F5-6.3 DG OS HSM Contemporary

1/400 F6.0 ISO6400

DxO PureRAWのDeepPRIMEとノイズ処理なし

等倍100% 左:DxO PureRAW 右:ノイズ処理0

さすがにAPS-CセンサーでISO6400なので処理をしないとノイズ感が結構あります。検討はしていると思いますが。

DxO PureRAW適用後の画像と比較するとノイズ感はかなり差があることがわかります。

DxO PureRAWのDeepPRIMEとLightroomでノイズ処理40

等倍100% 左:DxO PureRAW 右:Lightroomノイズ処理40Lightroomでノイズ処理40をかけたのである程度ザラザラはなくなりましたがディテールは失われ始めています。

くちばしや羽毛に塗り絵感が出てきています。

DxO PureRAWのDeepPRIMEとLightroomでノイズ処理70

等倍100% 左:DxO PureRAW 右:Lightroomノイズ処理70

Lightroomでノイズ処理を70までかけるともうくちばしはツルッツルです。

DxO PureRAW適用後と比較するとディティールの差がすごいですね。

パターン2:室内撮影

次に行うのは室内撮影です。

室内撮影は自然と光量が少なくなりがちなのでISOは上がる傾向があります。

サンプル画像はたしか長崎のグラバー邸で撮った画像ですが、室内にライトはない状態だったため、シャッタースピードを抑えてもISOはかなり上がったパターンです。

使用機材と設定
ボディ:SONY α7Ⅲ

レンズ:TAMRON 28-200mm F/2.8-5.6 Di Ⅲ RXD

1/60 F5.6 ISO12800

※DxO PureRAWで適用されたレンズプロファイルの影響なのか若干写り方が変わってしまっております。

DxO PureRAWのDeepPRIMEとノイズ処理なし

等倍100% 左:DxO PureRAW 右:ノイズ処理0

フルサイズといえどもISO12800は辛い。しかしα7Ⅲは12800でもまあ見れる範囲ですね。改めて優秀なカメラだと感じました。

とはいえ、DeepPRIME適用後と比較するとノイズの差は歴然です。

DxO PureRAWのDeepPRIMEとLightroomでノイズ処理40

等倍100% 左:DxO PureRAW 右:Lightroomノイズ処理40

Lightroomでノイズ処理40をかけるとある程度実用的な感じになってきました。

しかしまだDeepPRIME適用後の写真の方がノイズは少ないように感じます。

ディテールに関してもDeepPRIMEの方が良いですね。

DxO PureRAWのDeepPRIMEとLightroomでノイズ処理70

等倍100% 左:DxO PureRAW 右:Lightroomノイズ処理70

Lightroomでノイズ処理70にすると被写体の表面が相変わらずツルツルです。

金属がぬるっとした表現になってしまうのでここまで処理をかけるのは通常利用ではないでしょう。

DeepPRIMEとのディテールの差はこちらのパターンでも大きいです。

パターン3:夜スナップ

夜に街でスナップを撮る時もISOはガンガン上がります。

手ブレ補正が超強力なカメラとレンズであればISOを上げずに撮ることはできますが、それは被写体ブレが起きない前提となるので、気にせずパシャパシャ撮りたい時はシャッタースピードもある程度確保する必要が出てきます。

使用機材と設定
ボディ:Nikon D500

レンズ:Nikon AF-S NIKKOR 24-120mm f/4G ED VR

1/40 F5.6 ISO12800

最初のパターンと同じD500を使っていますが、今回はISO12800です。

APS-Cには酷な使い方。

※DeepPRIME適用後の色味が若干変わってますが、ノイズ・ディテールに注目していただければと思います。

DxO PureRAWのDeepPRIMEとノイズ処理なし

等倍100% 左:DxO PureRAW 右:ノイズ処理0

ノイズ処理を全くかけないISO12800の画像はザラザラが半端じゃないです。

普段の現像フローなら削除対象になるレベルなので、なぜこの画像が保管されていたのかわからないですが、巡り巡ってこの比較で日の目を見た形です。

コンクリートの部分のノイズが等倍じゃなくても一瞬でわかるくらいの差ですね。

DxO PureRAWのDeepPRIMEとLightroomでノイズ処理40

等倍100% 左:DxO PureRAW 右:Lightroomノイズ処理40Lightroomでノイズ処理40をかけましたがまだノイズは激しいです。

同時にディティールの失われ方もISO6400の時よりも多い印象を受けます。

DxO PureRAWのDeepPRIMEとLightroomでノイズ処理70

等倍100% 左:DxO PureRAW 右:Lightroomノイズ処理70

もうLightroomのノイズ処理70はコンクリートの境界線が消え始めています。ツルッツルです。

対してDxO PureRAWの方はディティールのの残り方が優秀ですね。

DxO PureRAWのDeepPRIMEが苦手かもしれない処理

比較を数パターンを行って「DxO PureRAW優秀すぎないですかね」と驚愕していたのですが、中には流石にDxO PureRAWでも対応は難しいのかなと思うものもありましたので少し紹介します。※1実際には上記以外のパターンも比較をしました

苦手そうなのは下の2つに当てはまる場合です。

  1. 人の肌の補正
  2. RAWデータの時点でディティールを大きく失っているケース

また画像も交えて比較をしたいと思います。

使用機材と設定
ボディ:OLYMPUS OM-D E-M1 Mark II

レンズ:M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F2.8 PRO + 1.4x Teleconverter MC-14

11/500 F4.0 ISO6400

実はOLYMPUSを使っていた時期も少しありまして、その時のテスト撮影でバスケの試合を撮っていました。

テストも兼ねてということなのでマイクロフォーサーズであえてISO6400まで上げて撮影しています。かなりいじめている設定です。

まずはDxO PureRAW適用後の画像とノイズ処理0の画像を見てください。

等倍100% 左:DxO PureRAW 右:ノイズ処理0まずDeepPRIMEをかけた後に「人肌がなんか不自然になってる」という印象を受けました。

この画像はDNG出力をしたあとにLightroomで色の調整などもしていないので、もしかしたら調整をすることである程度マシになるのかもしれません。

選手のタトゥーが見えるようになったり、筋肉の筋もDeepPRIMEをかけることで見えるようになっていますが、最初に紹介したパターンと比べると若干処理が苦手そうな印象を受けます。

参考までに、次にLightroomでノイズ処理40をかけた時の画像比較も載せます。

等倍100% 左:DxO PureRAW 右:Lightroomノイズ処理40

マイクロフォーサーズでISO6400まで上げてしまっているのでLightroomでノイズ処理40をかけた段階でディティールがかなり良くないです。

また、DxO PureRAWの方も元々のRAWデータが厳しい状況だったのでなかなかLightroomと比較しても感動するほどの処理はできていないように見えます。

元々のRAWデータに情報がしっかり残って入れば効果は絶大

マイクロフォーサーズでISO6400まで上げた画像を見る限り、やはり元々の画像データが厳しいとDxO PureRAWでも救いきれないようです。

DxO PureRAWが優秀とはいえ、撮影時に無茶な設定で撮らずになるべくノイズは抑えて撮影するというのは当然ながら必要と言えます。

とはいえ、今までLightroomのノイズ処理で対応するのは厳しい画像をDxO PureRAWでは救うことができるので、ある程度撮影時に「ここまでならISO上げられるか」という心の余裕が生まれると思います。

撮影の時の心の余裕大事。

DxO PureRAWは買うべき?買わないべき?

冒頭でも記載したとおり私はDxO PureRAWを購入します。

動物やスポーツなど動体撮影をすることも多いため、ノイズ処理が優秀なソフトがあるなら使わない手がないからです。

あとLightroomのノイズ処理に若干不満があったのでDxO PureRAWのDeepPRIMEのように強力なノイズ処理を行いつつディティールも残してくれるのは結構助かります。

過去にボツ写真にしたものも蘇ってくれそう。

逆に「Lightroomのノイズ処理もほとんど気にならないよ」という方や「そもそもISOを全然上げない撮影が多い」という方はあまり恩恵を受けることはないです。

DxO PureRAWは撮影設定の幅と機材選択の可能性を広げる

DxO PureRAWを導入するといっても全てにDeepPRIMEをかけるわけではなく、あくまでもISOが上がってしまった写真に限ってピックアップして使う形での運用を予定しています。

ファイルサイズによりますがだいたい1枚30~1分程度時間がかかりますし、何よりすべてDNG出力していくとストレージの容量の食い方が激しくなるからです。

ただ、「今までは厳しかったけどDxO PureRAWならいけるな」という選択肢が増えることで今までより撮影設定の幅は若干広がるかなと感じています。

人によっては機材変更のきっかけになってしまうかもしれません。

今回良くない例としてマイクロフォーサーズのISO6400をサンプルにしましたが、「マイクロフォーサーズでもISO3200にDeepPRIME適用すればなんとか頑張れるのか?」と少し考え始めています。危険な発想ですね。

なんにせよ、カメラ機能の発展だけではなくソフトウェア側の発展も最近は著しいのでDxO PureRAWのように質を上げられるソフトがあるなら使ってみるのは良いでしょう。

DxO PureRAWは無料期間もあるのでまずは自分のデータでも試してみるのもおすすめです。

補足説明

補足説明
1 実際には上記以外のパターンも比較をしました