SIGMA fpフェスに行ってきた
突如SIGMAから告知がされたfpフェス。
入場するのにSIGMAのカメラを持っている人が条件というニッチすぎるイベントに行ってまいりました。
場所は日比谷公園近くのビルだったので午前中に日比谷周辺で軽くスナップしてから会場へ。
どんな会場なのかと思ってみたら意外とこじんまりとした入り口。
実際に来るまで本当にこれは現実なのだろうかと半信半疑でしたが、この入口を見て現実だと認識していました。
そして中に入ると少し広めのロビーがあったのですが、ぱっと見て圧倒的なSIGMA fp率の高さ。
まじかよみんなfp持ってるのか。今日sd Quattro Hしか持ってないよ。むしろfp買ってないよと焦りましたし、なんなら会場の様子はGRⅢで撮ろうとしていたので石投げられるんじゃないかと若干ヒヤヒヤしていました。
いざ会場へ
受付も完了していざ会場へ。
受付する際に小さいバッグをもらいまして中にはクリーニングセットやボールペンなども。
あと水ももらいました。
このボールペンは僕は白だったんですけど、Twitterを見ている感じ違う色もあるみたいです。
中に入るとSIGMAの方々のお出迎えがありまして、Appleの新機種発売日のハイタッチを連想しましたがそこは控えめなSIGMA。ユアウェルカムという感じ。
入って左側に銀一ブースがあり、隣に物販、その向かいにタッチ&トライエリア。
タッチ&トライエリアはかなりカメラやレンズが置かれていたので色々楽しかったですし、なんか壮観でした。
SIGMAのカメラがいっぱい並んでる!というだけでテンションが上がる。
セッション内容について
fp開発秘話
セッションは初めフルサイズのFoveon延期という悲しいニュースの幕開けとなりましたがその後はfpの開発裏話について。
SIGMA fpのメモを公開したり、どのようにしてあのサイズ感で機能を詰め込んでいったのかという話は専門的な知識がない人間でも非常に楽しめる内容でした。
開発段階ではOVFやEVFをつけるという内容もあったようです。
結果的に背面液晶のみになりましたが、現在EVFのアクセサリーは開発中とのことなので期待したいですね。
このあたりはいかにも開発中の資料って感じがして面白かったです。
話を聞いている側としてはNHKのプロジェクトX。
ちなみにfpの商品企画を担当した畳屋さんの経歴がPENTAX→Samsung→SIGMAということに驚き。
NXマウントに関わっていたとのことなので全然関係ないけどNXマウントの話も聞きたい。個人的に。
デザイナー目線でのSIGMA fp
fp開発秘話の次はUXデザイナーの安藤 剛さんのセッション。
こういうカメラ関係のセッションは写真家の方が使い勝手や画質について話すことが多いのでデザイナーというチョイスが変わっているなと思いましたが、内容を聞いたらこの人選にもSIGMAの思想があるのかなという感じもしました。良い意味で。
主にデザイン的な目線や生活にfpがどう溶け込んでいったのかという内容をお話されていて、聞けば聞くほどSIGMAはデザイン会社かもしれないという思いが。
考えてみたらsd Quattroやdp QuattroはFoveonセンサーのカメラということが評価に繋がっていることはもちろん、そのカメラのフォルムも高い評価を得ています。
実際に私が上記の2台のカメラを持って写真趣味じゃない人の場所に行くと「なにそのカメラ?」とほぼ聞かれます。
明らかに普通のカメラじゃないですからね。
でも大体の反応は「格好良いじゃん」というプラスの反応ばかりなので、カメラのことをあまり知らないフラットな目線を持っている人の目線でも良いデザインをしていると言われます。
今回SIGMA fpは色々なものを削ぎ落として結果的にもの凄くシンプルな佇まいとなりましたが、安藤さんがセッション中にも言っていたデザインのメインストリームの流れとも一致しているなとも感じたわけです。
私はデザイナー専門ではないですが、一応WEBディレクターをしているので色々なサイトのデザインは見ますし、自分たちの作るサイトのデザインが今の流れに合っているのかそれとも遅れているのかというのはよく考えます。
ちょっと前からフラットデザインが多くのサイトやサービスで採用されていて、最近は更にシンプルなものが選ばれています。
要するに変な雑念が多いサービスが好まれなくなっているというか。
極限までシンプルにして機能を追求していくとその外観は美しくなるというあれ。日本刀みたいな。
SIGMA fpはデザイン面から見て今の消費者が求めているものに合致しているんだなとデザイナー目線で説明されて改めて感じました。
カメライベントでのセッションでこういう視点の話はあまりないので本当に楽しかったです。
SIGMA fpで撮影をした短編映画「しんしん」について
最初は短編映画の内容がプロモーション寄りの内容になるのかと思っていましたが、想像とは全く異なりガッツリ社会派の映画でした。
時々SIGMAのカメラが出てきたのはクスッとしましたが※1ごく一部の人にしか通じない笑い観終わった後に色々な意見が出てきそうな考えさせられる内容で個人的には好きです。
あまりネタバレはしたくないので内容は伏せますので是非上映する機会に巡り会えそうでしたら足を運んでみてください。
この映画は映画祭も視野に入れているということなのでしばらくオンラインでは配信しないとの方針らしく、観るためには公開している会場に足を運ぶしかないので。※2映画祭のレギュレーションの関係でオンライン配信はできないらしいです
いやぁ、でも本当に映画祭で受賞とかしたら面白いですよね。
撮影地は日本ですし日本の制度なども絡めての話となりますが、根底にあるテーマなどは土地や言語が違っても「これはどの国でも起こっている問題なんだろうな」と思う節もあるので、内容が日本人しか理解しにくくてわからないということもなさそうですし。
受賞を期待したいです。
SIGMA fpで感じたSIGMAの企業としての姿勢
SIGMAが今回fpフェスでフルサイズのFoveonセンサー搭載カメラの大幅な延期を発表したことで、SIGMAの民としてはショックは多少なりありましたが、あえてCP+での発表ではなく第一声がSIGMAユーザーの前で直接山木社長が話すということには「SIGMAは誠実な会社なんだな」と実感しました。
正直商品を発表をするものの延期を繰り替えしたり、挙句の果てに開発中止でお蔵入りするメーカーもありましたので※3Nから始まるあのメーカー。DLは本当に待っていたのに…、そういった意味で今のユーザーを大切にしようという姿勢が見れたことは非常にポジティブな印象です。
たしかにフルサイズのFoveonが延期になったことは悲しみ溢れますが、そこは気長に待ちたいと思います。
ただ、fpフェス1週間くらい前に「流石に今年はフルサイズFoveon出るだろ!」と思って先走って買ったSA→LのMC-21がただの輪っかになってしまいました。
SIGMA fpも持ってないですし、今のところfpは自分の機材と競合したりするので買う予定がなく本当にただの輪っかです。
あまり時間が空きすぎるとフルサイズFoveonが発売される頃にMC-21買ってたの忘れてまた買ってしまいそう。
SIGMA fpフェス楽しかったよ!
元々SIGMAカメラのユーザーは少なくこういったファンイベントをするとメーカーとの距離が近くて良いですね。
Nikonのファンミーティングも行こうと思って現地までは行ったんですけど、人が多すぎて入るのやめちゃいましたし、今回のfpフェスのこじんまりとした感じは良かったです。
fpフェス2020春ってタイトルだったのでもしかしてまた違う時期にやるのかなとか淡い期待がありますので、その際も足を運びたいなと思った次第です。